「英語の勉強」と聞いただけで、たいていの方にとっては、どこか敷居が高いと感じてしまうのは、決して間違っているわけではありません。このような場合、中学高校、あるいは大学と英語を勉強してきたものの、英語はどこか苦手と勝手に決め付けています。かつては英語が敷居の高いものだったことはありますが、今ではインターネットの著しい発達により、海外とも容易に関わり合いを持つことができる時代になっているのです。例えば、インターネットを開けば、海外の英語のサイトにアクセスすることができたり、あるいはスカイプを利用して英会話のレッスンを受講することもできます。
このように、私たちは気軽に英語に触れることができる環境に生きているのです。 しかし、いくらインターネットの恩恵を授かることができても、英語を自由自在に操るだけのスキルが欲しければ、基礎から正しく学習する以外、方法はありません。プロのテニスプレーヤーになるためには、ストロークやボレーやサーブなど言った基礎の練習を何度も繰り返し行なった上で、練習試合に臨み、テニスを上達させるように、英語もとにかく基礎が大切です。多少時間がかかっても良いから、基礎がきちんと身につけば、ある程度英語を操ることができるようになるし、人によってはどれだけの英語力が身についたかを試すために、TOEICやTOEFL、あるいは英検などに挑戦することもあるでしょう。
もしくは、高校や大学を受験するために、英語を勉強する人も居ます。英語を勉強する目的がどうであれ、基礎的なスキルの獲得に努め、その後に自身がしたい学習にステップアップしていく点では、TOEICもTOEFLも英検も、違いはありません。ここでは、英語の基礎的なスキルを獲得する勉強に加えて、目的別の英語の勉強について学ぶことができます。英語が自由自在に操れて当たり前の時代だからこそ、真の意味での英語スキルを獲得することは、大きな意味があります。
「仕事で英語が必要になった」、「大学受験のために英語を勉強する」など、英語の勉強に励む目的は、学習者の置かれた状況によって変わってきます。あるいは、英検やTOEIC、TOEFLなどの資格取得を目的に勉強することも、決して珍しくありません。しかし、どのような目的で英語を勉強しようと、現段階での英語スキルがどれぐらいであろうと、まず初めに押さえておかないといけないことがあります。それは、英語のスキルとは、どのようなスキルから成り立っているのかをきちんと理解することです。ここではまず、英語のスキルの概要について学んでみましょう。 英語のスキルとは、大きく分けると4つあります。それらは「聴く」、「読む」、「話す」、「書く」です。これらの4つのスキルをバランス良く身につけてこそ、本当の意味で英語スキルが高いということになるのです。次に、これらのスキルについて細かく見てみます。「聴く」は英語の音を聴いて、英語のまま内容を理解する力、「読む」は英語の文字を読んで、英語のまま内容を理解する力、「話す」は自分の伝えたいことを、英語の語順にして言葉に発する力、「書く」は自分の言いたいことを、英語の語順にして文字に表わす力のことを言います。つまり、英語のスキルとは、音と文字を介することによって、インプットあるいはアウトプットをするスキルのことを言うのです。これらのスキルを獲得するのは、一朝一夕にはできませんが、だからこそ、英語の勉強は、やりがいがあるのです。
英語の勉強の目的が何であれ、今後目標とする英語のスキルがどれぐらいのレベルであれ、英語を勉強する人にとっては、必ず通らないといけないステップがあります。それは、「聴く」、「読む」、「話す」、「書く」のどのスキルにおいても、必ず求められる要素で、このステップをしっかり踏んでいるか否かで、今後の上達の度合いが異なってきます。では、その要素とは、一体何でしょうか。 それは、文法への理解と定着です。ただ、英語を勉強する方の多くにとっては、文法と聞いただけで、どこか難しいイメージを抱いてしまうのも無理はありません。このようなイメージから、英語の勉強をし始めても、簡単にリタイアしがちなのですが、英語の文法はそこまで難しいものではないのです。文法と言えば、小難しい文法用語を機械的に暗記したり、例文を何も考えないで覚えるようなことばかり連想しますが、実際はそうではありません。文法の本質とは、英語という言葉の仕組みを理解することなのです。例えばですが、英語の文章は「主語+動語+目的語」などという語順で表わされますが、まずはこのことをきちんと肝に染めるのです。というのも、英語には日本語みたいな「て」、「に」、「を」、「は」のような助詞がないため、語句が置かれているポジションによって、「~は」や「~が」などを表わす主語なのか、あるいは「~を」「~に」などを表わす目的語なのかが決定されるからです。語順に限ったことではないですが、まずは各単元において、英語という言葉のルールを体系的に理解することが、文法を制覇する一番の近道なのです。
英語の勉強に、文法の習得が必要なことは、言うまでもありません。文法の学習を通じて、英語の仕組みを体系的に理解できたら、次は語彙力と表現力を強化するステップに移ります。英語の勉強においては、いかに語彙力と表現力を効率良く身につけるかという点も欠かすことができません。しかし、多くの学習者は、このステップで四苦八苦する傾向が高いのです。それはなぜでしょうか。 語彙力や表現力を身に着けるとなると、多くの場合、単語や熟語を闇雲に丸暗記することばかり考えてしまいます。しかし、実際はそうではないのです。というのも、語彙力にしても表現力にしても、暗記するとか覚えるといったことが目的なのではなく、実際に使えるようになることが、何よりも大切なのです。そのためには、単なる暗記では全くものになりません。それどころか、英語の勉強から遠ざかっていくことになります。語彙力や表現力を身に着ける際は、自分が身に着けたいと思っている言葉や表現がどういう風に使われているのかを知り、その上で音を聴いたり、聴いた音を書き取ってみることの方が大切なのです。また、語彙力や表現力の強化にあたっては、例文と共に押さえることで、効率よく実力アップができます。特に動詞を押さえたいのであれば、この方法は有効です。動詞の日本語訳だけ暗記しても、文章が作れませんが、例文の中で習得していけば、色々な文章を作ることができるのです。これなら、英語の勉強が楽しくなってきます。
実践的に英語力をバランスよく伸ばすためには、聴解力、会話力、読解力、作文力をまんべんなく鍛える必要があります。 この4つのスキルの中でも最も伸びやすく、なお且つ日本人学習者の弱点になっているのが、聴解力です。英語を勉強している学習者の中には、読み書きは得意だが会話が苦手というパターンは良くあります。このような方は、「海外経験がないから聴くスキルが弱い」と勝手に思い込んでいる節があります。しかし、実際はどこに住んでいるという情報は関係ないのです。というのも、日本国内に在住していても、正しく勉強をすれば、聴解力を身に着けることができるからです。では、どのようにして聴くスキルを獲得すれば良いでしょうか。 まず、文法や語彙がしっかり身についていることが大前提です。これが身についていないと、英語の語順で内容を理解することができず、聴くスキルを正しく身に着けることができません。文法と語彙がある程度身についたら、ネイティブスピーカーの音声の収録されたCD付属のテキストを購入し、それを活用して音読のトレーニングをするのが有効です。その方法ですが、CDをパソコンに取り込み、音声をかけてネイティブスピーカーのナレーションを聴き、その音声を真似するように音読をすれば良いだけです。これを毎日行なうだけで、発音がネイティブスピーカーに限りなく近づき、それと同時に聴くスキルをアップさせることができるのです。それとは反対に、ただ漫然と聞くだけの英語の勉強では、聴くスキルを獲得することはできません。
読むスキルは、大学受験でもTOEICでもTOEFLでも英検でも、少なからず問われます。この読むスキルですが、大学受験などが目的で英語を勉強してきた方にとっては、比較的得意分野であると言えるでしょう。しかし、これまでに文法や語彙をきちんと強化してきていない、あるいは、英語の文字に触れていないといった方にとっては、弱点となっていることがあります。このように、読むスキルは人によって得手不得手が大きく分かれるのですが、真の意味での英語スキルを本当に身につけたいなら、読むスキルの獲得は必須です。では、読むスキルをいかにして獲得するのかについてお話をします。 読むスキルと聞くと、どうしても日本語に訳すことばかり考えてしまうでしょう。また、日本語に訳しては、英語を理解できたと感じるでしょう。しかし、これは実際に英語を理解したことにはなりません。英語を日本語という「記号」に置き換えただけだからです。真の意味での読むスキルは、精読、速読、多読、即読の4つを繰り返すことが大切です。精読では遅くても良いから内容を理解するように丁寧に読み、速読では内容理解を前提としてなるべく速く読みます。これができたら、多読、つまりできるだけ多く読むのです。ここまでできるようになったら、即読をします。これは、必要な情報を選択して読むことを言います。初期の段階ではどうしても日本語を介すことになりますが、できるだけ日本語に訳さないで、英語のまま頭の中に絵を描くように読んでみましょう。
日本人の英語スキルは、アジアの国の中でもまだまだ低いと言われています。中学高校と6年間を英語の勉強をしてきた私たちからすれば、そのようなコメントをもらうのは、ある意味雪辱です。話すスキルを身に着けるというと、「高いお金をかけて留学しないといけない」とか「英会話スクールに通わないと身につかない」と感じるかもしれません。しかし、話すスキルは、何か特別なことをしなくても、きちんと身に着けることができるのです。また、大学受験で読み書きのスキルを強化したことがある方の場合は、ここで言う話すスキルを比較的簡単に身に着けることができます。では、話すスキルを獲得する勉強についてお話します。 話すスキルを自分のものにするためには、聴くスキルの獲得で行なった音読トレーニング以外には、シャドーイングがおすすめです。これは、テキストを閉じて英語の音声を流して、英語の音声に少しばかり遅れてついていくようなイメージで、聴いた音を声に出すトレーニングのことを言います。影のようについていくから、シャドーイングと呼ばれているのです。シャドーイングの他には、英文を暗誦したり、テキストに記載されている日本語訳を見てそれを言いよどまずに英語にしていくトレーニングも有効です。普段はこのようなトレーニングを行ないながら、トレーニングの成果を英会話カフェなどでアウトプットしてみると、話すスキルのアップが期待できます。アウトプットの時は、とにかく間違いを恐れずに言葉を発することが大切です。
「聴く」、「読む」、「話す」と並んで、欠かすことのできないスキルが、書くスキルです。この書くスキルですが、読むスキルが身についていることが前提で強化することになります。というのも、読むスキルと書くスキルは表裏一体であり、インプットである読むスキルが身について初めて、アウトプットである書くスキルが身につくからです。一般的には、100のインプットが出来て初めて1のアウトプットが可能になると言われています。だからこそ、英語の勉強において書くスキルを獲得したいなら、日々読むスキルを獲得することに努めないといけません。では、書くスキルをいかにして獲得するかについて見てみましょう。 書くスキルを強化したいのであれば、テキストに掲載されている英文を書き写すトレーニングが有効です。このトレーニングでは、できるだけ速く英文を書き写すことが肝要です。というのも、書くのが遅いと、その分日本語に訳す思考が邪魔をしてしまい、英語脳を作っていくことができないからです。ノートに書き写す文字は、自分が読める程度であれば、汚くても構いません。とにかく速写を繰り返すことで、書くスキルを身に着けていきます。これ以外には、ディクテーションが有効です。ディクテーションでは、音声をかけて聴いた音をノートなどに書き写すことを言います。ディクテーションは、初学者には若干レベルが高く感じるかもしれませんが、その場合はやさしめのテキストを使えば大丈夫です。
受験英語のための勉強は、日本人のほとんどの人が経験しています。あるいは、現在中学生でこれから高校を受験するという方にとっては、英語でいかに得点できるかがカギとなります。高校受験の場合、英語以外の科目の配点も英語と同じですが、英語は他の科目に比べて一朝一夕に伸ばすことができないため、結果が出るまでにある程度の時間がかかるからです。では、高校受験で合格するためには、一体どれぐらいの英語力が必要なのでしょうか。 公立であろうが私立であろうが、たいていの場合は、中学3年間の英語が身についていることを求められてきます。中学3年間の英語の中でも、動詞の活用や時制の問題は、必須と言えるでしょう。というのも、英語は動詞の言葉であり、動詞を制することで、英語を自由に操ることができるようになるからです。また、過去形や過去分詞形と言った変化も、動詞ならではの特徴です。もちろん、動詞以外の項目をおろそかにして良いというわけではありませんが、中学3年間に出てくる動詞を制するものは、中学英語を制すといっても、決して過言ではありません。動詞以外では、関係代名詞をきちんと使えるようにしておくと良いでしょう。関係代名詞は、英語を勉強している人の多くがつまづく項目ですが、これは関係代名詞のメカニズムをきちんと理解せずに、例文などを丸暗記しているがために起こることなのです。中学英語とは言えども、本質をきちんと理解した上でステップアップすることが大切です。
受験英語は、高校受験だけでは終わりません。高校に合格した後も英語の勉強は続きます。大学受験でも英語を受験することにはなりますが、文系か理系かの違いはあるにしても、英語を避けて通ることはできないのは、大学進学希望者にとっては同じです。では、大学を受験し、希望の大学に合格するにあたって、一体どれぐらいの英語力が必要なのでしょうか。 大抵の大学で求められる英語力は、高校3年間で学ぶ英語の範囲で足りると言われています。とはいっても、高校の教科書をただ丸暗記して本番に臨めば良いというわけではありません。高校で学んだことがきちんと身についていることを前提として、そのスキルを活かして様々な問題に対応できるだけのスキルになっていなければ、全く歯が立ちません。大学受験の英語では、いかに物事を筋道立てて考えることができるかが要求されています。英語は暗記のようなイメージが強い科目ですが、実際は暗記とはほど遠い科目で、暗記だけで歯が立つことは、まずありません。様々な問題に対し、「なぜこれが正解なのか」、「正解にたどりつくためには、一体どうしたら良いのか」を常に自問自答することでしか、本物の力は身につかないのです。これについては、文系でも理系でも全く同じです。そして、一部の有名大学を受験する場合は、高校3年間の知識の他に、英字新聞に出てくるような語彙力が試されることもあります。問題にもよりますが、知識を駆使すれば正解できるような問題の場合は、是非とも正解したいところです。
高校受験でも大学受験でも、基礎となる英語力が身についていて当たり前です。しかし、単なる英語の勉強をしただけでは、本番の問題には歯が立ちません。本番で効率良く得点をするためには、受験する高校や大学の問題に、いかに慣れているかがカギとなります。ここでは、ターゲットを絞って問題演習をすることについてお話します。 ターゲットを絞るためには、自身が志望する高校もしくは大学の過去問を解くのが一番です。この過去問ですが、人によっては、解いても意味がないなどと言う発言をする人も居ますが、実際は解いた方が良いのです。というのも、過去問を解くことによって、受験する予定の高校もしくは大学の受験問題の癖をつかむことができるからです。同じ受験でも、受験する学校が違えば、求められる力も異なってくるのです。大学で言えば、東京大学で問われる問題と、早稲田大学で問われる問題と、慶應義塾大学で問われる問題を比べてみれば、全く異なるタイプの問題になっていることに気づきます。これについては、高校入試でも言えることです。過去問を通じて本番に慣れておくことで、本番で通用するだけのスキルを磨くことができます。「相手を知ることが、攻略する第一歩である」とよく言われていますが、これは受験でも同じことが言えるのです。間違っても、過去問に全く手をつけない状態で、本番の入試問題に臨むようなことだけは、絶対にあってはいけません。基礎を押さえた上で、ターゲット別の演習を繰り返すことで、力になっていきます。
英検に合格するためには、通常の英語の基礎的な勉強に加えて、英検で通用するスキルを獲得することが求められます。英検は、5級、4級、3級という順番でスタートし、最も難しいのが1級という設定になっています。ここでは、英語の基礎の完成を意味する3級で求められるスキルについてお話します。 3級に合格するためには、中学英語が全般的に身についていることが必要です。3級以上の級では、筆記試験である1次試験と、口答試験である2次試験に分けられます。1次試験は、リスニングとリーディングの試験ですが、全ての問題がマークシートとなっています。リスニングでは、簡単な会話文を中心に出題されます。リスニングだけでも、全部で30問あるので、リスニングでいかに得点を稼ぐことができるかが、大きなポイントになります。リーディングでは、文法語彙に関する問題と、読解に関する問題とありますが、どちらかと言えば、文法語彙問題で得点を取っておくことが、必然的に求められます。というのも、文法語彙問題も読解問題も1問1点の配点であり、文法語彙問題の方が得点をしやすいからです。また、文法語彙問題を落としたからと言って、読解問題で逆転できるとは限らないし、文法語彙ができない人が合格できるケースはそうありません。1次試験は全体の6割程度の得点ができれば合格となります。1次試験に合格したら、2次試験です。2次試験では音読、英語での応答などが評価対象となります。2次試験で6割以上で3級に合格となります。
英検3級に合格すれば、中学英語としては十分なスキルを持っているということができます。しかし、英語の勉強を今後も続けていくことから考えれば、3級に合格したぐらいでは、まだまだと感じることでしょう。というのも、英検3級はゴールではなく、スタートラインでしかないからです。3級の次の級は、準2級です。ここでは、準2級で求められるスキルについてお話します。 準2級は、しいて言えば、高校2年生ぐらいまでの英語力が求められます。元々は準2級は存在せず、3級の次が2級となっており、これではレベル差があまりにも大きいため、3級と2級の間に橋渡し的な級を新設したらどうかということで、準2級ができました。準2級の問題形式は、3級の時と変わりません。1次試験であるマークシート式筆記問題、2次試験である口頭試験から成り立ちます。1次試験では、リスニング、文法語彙、読解と出題されます。求められる語彙力としては、約1500語から2000語と言われており、文法力については、分詞構文を含め、高校の中レベルまでの内容がきちんと定着していることが求められます。重箱の隅をつつくような問題は出題されないので、基礎的な問題が解ければ、合格ラインに達します。2次試験では、3級同様、音読と応答があります。応答問題では、自分の意見を言う設問もあります。この設問では、正解を言うのではなく、自分の意見を堂々と言うことが求められます。
英検2級は、高校卒業レベルであると同時に、大学受験レベルであると言われています。ということは、この級に合格することが、大学受験で求められる英語力をクリアするということになります。もちろん、英検2級と大学受験は、別の試験なので、英語の勉強としては同じでも、それぞれの対策を打たないといけません。では、英検2級で求められるスキルについて見てみましょう。 先述した通り、英検2級は、高校までの英語の勉強の集大成となります。そのため、中学3年間の英語はもちろんのこと、高校3年間の英語もまんべんなく身についていることが、必然的に求められてきます。ということは、この6年間に勉強した英語の中で、どこか1箇所でも弱点があるのなら、とにかくそれを埋める努力をしないといけません。中学高校6年間の英語の中で、多くの学習者がつまづくのは、関係詞関連と仮定法です。関係詞については、関係詞のメカニズムを根本から理解し、仮定法については、中学時代のifの文との違いをきちんと理解することが大切です。いづれも暗記では歯が立ちません。英検2級の試験内容は、筆記試験と口頭試験になります。なので、形式については、準2級で慣れている方にとっては、そこまでつまづくものでもないでしょう。ただし、油断は禁物で、本番までにきちんと問題形式に慣れておくことが必要不可欠です。合格ラインとしては、6割5分程度と言われています。
大学受験で英語の勉強を終わらせることなく、それ以降も英語の勉強を継続していく学習者には、英検準1級に挑戦する道もあります。この英検準1級ですが、大学入試のレベルを超えているので、大学受験までの英語の勉強では、不十分です。上智大学や東京外国語大学などのように、外国語に力を入れている大学の一部の学部では、英検準1級レベルの入試問題が出題されることもあり、受験者の英語力もしれなりのレベルに達していますが、そうでない限り、かなりの時間を英検の勉強に費やすことになるでしょう。では、英検準1級で求められる英語スキルとは、一体どれぐらいでしょうか。 英検準1級に合格するためには、英字新聞の概要が理解できるぐらいの英語力を備えていることが求められます。もちろん、中学高校6年間で習った文法や語彙に弱点があるなら、そこを埋め合わせるのは言うまでもありません。出題語彙も、2級に比べて見慣れないものもありますが、1次試験にパスするためには、とにかく文脈の中で使える語彙力を強化する以外、方法はありません。リスニングについては、準1級以上は、1回しか音声が流れないので、その点も注意が必要です。2次試験の口答試験では、4コマ漫画のナレーションを英語で行ないます。豊富な文法力や語彙力はもちろんのこと、ナレーションの場でいかに使えるか、いかにスラスラとナレーションができるかが、採点基準となります。音読とは違い、自分で文章を作る力も必要です。
英検の中でも、最も難しい級と言われているのが1級です。1級の合格率は、10パーセントに満たないことすらあります。また、1回でこの級に合格することは、非常に至難の業と言われています。海外在住歴の長い帰国子女でさえ、合格しないのが事実なのです。また、英検1級合格者のTOEICのスコアを見てみると、大抵の場合は900後半ということが多く、英検1級で求められている英語力が、決して並大抵のものではないことが良く分かるでしょう。そのため、英語の勉強をしている学習者の多くにとって、英検1級は憧れの的なのです。では、英検1級では、どれぐらいの英語力が求められるのでしょうか。 このレベルになると、英字新聞の内容を理解できるのはもちろんのこと、英字新聞で使われるような語彙も幅広く使いこなすことも必要です。実際の英検1級の語彙の問題でも、見たことも聴いたこともないような語彙が出題されていますし、そのような問題もあっさり正解できなければ、合格は見えてきません。もちろん、語彙だけクリアすれば良いというような甘いものではなく、エッセイもクリアする必要があります。エッセイでは、社会的な問題に対する独自の見解が求められるのですが、論理が通っているのはもちろん、誤字脱字も減点になります。2次試験では、社会問題について即興スピーチを行ないます。スピーチの後、試験管からの質問に答え、総合評価で合格となれば、見事英検1級合格となります。
TOEICは、今では英語の勉強に熱心になっている方にとっては、欠かすことのできない英語の試験です。TOEICでハイスコアを取るためには、これまでの英語の勉強で身に着けた英語の知識だけでは全く対応できません。TOEICで試されているスキルとは、実際のコミュニケーションの場で、いかに使える英語が身についているかであって、英語の知識がたくさんあるかではないからです。ここでは、TOEICの基本と言われているリスニングセクションの基礎的な対策についてお話します。 リスニングの基本は、単に「聴いて分かる」レベルではなく、「実践で活用できるレベル」に到達していることが求められます。というのも、TOEICとは、'Test Of English for International Communication'、つまり、「国際コミュニケーションのための英語の試験」でるがゆえです。知識ではなく、使える英語の量を試されているのです。TOEICのリスニングセクションの基本とは、しいていえば、パート1とパート2が該当します。パート1は、写真に合う英文を選択する問題、パート2は、流れてきた英文の質問に対して、最も適当な応答を選ぶ問題です。パート1の問題では、写真ばかりに目が行ってしまいがちですが、流れてくる音に気をつけることが大切です。そして、パート2では、5W1Hを聞き逃さないことはもちろんのことですが、あくまでも自然な対話になるように選択肢を選ぶことが必要です。似たような単語だからといって選んでしまうと、それが落とし穴になっていることはよくあります。
TOEICである程度のスコアを狙っているのであれば、パート1とパート2を得点できるだけでは不十分です。リスニングセクションは全部で100問ありますが、パート1とパート2を合わせても40問しかなく、パート3とパート4を合わせた問題数の方が、圧倒的に多いからです。つまり、英語の勉強をしている人にとっての基礎的な問題は攻略できてもちろんのこと、その上のレベルの問題でも得点できることが肝要です。ここでは、パート3とパート4の対策について見てみましょう。 パート3もパート4も、共通して求められるスキルがあります。それは、ナチュラルスピードで会話できるレベルです。というのも、TOEICで流れる音声のスピードは、あくまでもネイティブスピーカーが話すようなナチュラルスピードの文章だからです。また、TOEICのリスニングセクションでは、どのパートも1回しか音声が流れません。英検のように2回も流れることはないので、注意が必要です。では、パート3の特徴をお話します。パート3では、男性と女性が交互に会話をします。その会話がどこで行われているのか、二人の間柄は何か、登場人物が求めていることは何か、登場人物がこれまでにした行動は何かについて質問されます。それに対して、パート4は、男女いずれかの1人がナレーションを行ないます。音声を聴いて、ナレーションの場所、目的、詳細の情報に関する質問に回答します。いづれのパートも、答えが分かったらすぐにマークすることが大切です。
TOEICのリスニング100問を攻略するのは、決して楽なことではありません。それこそ初めてTOEICを受験した方にとっては、戸惑いの種となることも、決して否定はできません。100問は決して少ない問題数とは言えないからです。また、100問のリスニングが終われば、すぐさまリーディングに移ります。リーディングも100問となります。ここでは、リーディングセクション100問の中でも、TOEICの基礎であり英語の勉強の基礎と言われている文法語彙問題についてお話します。 リーディングセクションは、パート5、パート6、パート7とありますが、この中でもパート5とパート6が文法語彙問題となっています。パート5は、短文の中で解答する問題で全部で40問、パート6は、中文の中で解答する問題で全部で12問あります。パート5もパート6も、必ずしも英文を全て読む必要はありません。全部読まなくても解答できる問題もあるからです。大きく分ければ、決まり文句の問題、品詞の問題、時制の問題、語彙の問題となります。決まり文句はいわゆる熟語の問題ですから、知っていれば解答できます。品詞の問題は、形容詞が入るか副詞が入るかという問題です。これも文構造を見抜けば正解できます。時制の問題は、いつ起こった出来事か分かれば怖くありません。差がつくのは、語彙の問題です。これは選択肢の単語の意味が分かった上で、意味が通るものを選ぶので、文脈がつかめないと正解ができないからです。また、パート6では、パッセージ全体の内容が頭に入っていないと、正解できない問題もあります。
TOEICのために日々英語の勉強を頑張っている方でも、強敵と感じる問題があります。それは、TOEICのリーディングセクションであるパート7の問題です。パート7は、全部で48問あり、シングルパッセージ問題が28問、ダブルパッセージ問題が20問となっています。中でも後者のダブルパッセージ問題は、2つの文書を読んだ上で解答する上に、2つの文書からそれぞれの情報を照らし合わせないと解答できない問題もあり、受験者を悩ます最大の要因とも言われています。また、文法語彙問題で時間を使いすぎてしまうと、読解問題を最後まで終わらせることができず、最後の方は塗り絵のようになってしまいます。では、パート7の読解問題の対策について学んでみましょう。 読解問題のみならず、TOEIC全体で言えることなのですが、英語を日本語に訳して考えるようでは、全く歯が立ちません。これは、パート7の読解問題では非常に当てはまります。それよりは、先に問題文を見て、何を問われているのかを把握し、その情報を探す方が、効率よく解答できます。というのも、パッセージを全て読まなくても、問われている問題の答えが分かってしまえば、確実に得点になるので、その方が高得点を狙いやすいのです。読解問題に強くなるためには、日ごろの英語の勉強で多読するのはもちろんのこと、パッセージにおける要点を探してみる練習をすると、TOEICで求められる英語のスキルを獲得することができます。
一般的に言われているTOEICとは別に、TOEICSWテストと呼ばれているテストもあります。このテストは、英語の勉強をしている方の中では、TOEICほど受験者が多いわけではありませんが、今後は発信型の英語スキルが求められつつある時代になると考えられることもあり、受験者は徐々に多くなると言えるでしょう。ここではまず、なぜTOEICSWテストが登場したのかについてお話します。 かつては英語の勉強というと、単語や文法を丸暗記することと考えられていました。しかし、そのような勉強では、実際に使える英語の勉強とは言えません。そこで、音を介する勉強をすることによって、本物の英語力を身に着けることになり、その成果を試すために、TOEICを受験する流れになります。TOEICの受験もそれなりに意義がありますし、900点以上を獲得することは、決して簡単なことではありません。そのため、TOEICも英語コミュニケーションにおいて、重要な位置を占めています。しかし、TOEICはリスニングとリーディングの試験であるため、インプットのスキルのみの評価となります。そこで、アウトプットのスキルであるスピーキングとライティングのスキルも測る機会を設けてはどうかという考えから、TOEICSWテストが生まれました。このテストは、一般的なTOEICのように、マークシートで解答するわけではないので、たまたま運が良くて正解したということは、まずありません。また、とにかくアウトプットスキルが求められるので、ハイレベルな英語スキルが欲しい方にはおすすめです。
TOEICSWテストは、大きく分けるとスピーキングセクションとライティングセクションが存在します。いづれのセクションも、英語の勉強を日々頑張っている方にとっては、試しがいのある問題ばかりです。試験形式に慣れないうちは、緊張するかもしれませんが、一度慣れてしまえば、それこそゲーム感覚で解くことができます。ここでは、スピーキングセクション対策について見てみましょう。 スピーキングセクションは、声に出して発話する問題から成り立っています。このセクションでは、音読の問題から意見を述べる問題まで、多岐に渡りますが、多少難しいと思っても諦めないで取り組むことが大切です。スピーキングセクションの中でも最も基本となる問題は、音読の問題です。これは、与えられた英文を音読する問題なのですが、この音読がスピーキングの基礎スキルとされています。というのも、ネイティブスピーカーの発音やイントネーションに近い音読が出来ることで、英語らしく発話できるとされるからです。音読では、ネイティブスピーカーのように読めば得点になります。間違っても、棒読みではいけません。これ以外には、応答問題や写真描写問題を攻略することです。これらの問題では、いかに豊富な語彙があるか、いかに正確に描写できるかが問われています。最後の意見を述べる問題では、英語の発音はもとより、論理的な思考ができるかどうかが問われています。つまり、話の筋道を分かりやすく示すことが、必要不可欠なのです。
TOEICSWテストのスピーキングセクションが終わったら、ライティングセクションに突入します。このライティングセクションは、日々の英語の勉強において、書く練習をしている方にとっては、有利になります。では、TOEICSWテストのライティングセクション対策についてお話します。 ライティングセクションでは、全てパソコン上にタイピングして解答します。タイピングのスキルを問われているわけではないので、タイピングにそこまで自信がなくても問題ないですが、もし心配であれば、お手持ちのパソコンのメモ帳を用意して、英文タイピングの練習をしておくのも良いでしょう。ライティングセクションの中でも最も簡単な問題は、写真描写問題です。この問題では、予め2つの単語が与えられているのですが、その単語を2つとも使った上で、写真の内容を描写する英文を一文だけ書きます。この際、2つの単語については、三単現にしたり進行形にしたり、あるいは複数形などにして変化させても構わないし、使う順番は順不同で大丈夫です。また、難しい単語を使ったところでプラス点になるわけではなく、あくまでも写真の内容と英文の内容が一致していれば大丈夫です。これ以外には、解決策を提案する問題や、Eメール作成問題、エッセイ形式の問題があります。ある程度長い文を作成する問題ではありますが、特に読み手にとって分かりやすい文章を書くことが、必要不可欠です。もちろん、論理的思考力が求められるのは、言うまでもありません。
英語の勉強をしていると、英語関連の資格には様々な種類のものがあることに気づきます。英検、TOEIC、TOEFLなど、とにかく多岐に渡ります。その中でも最も紛らわしいのが、TOEICとTOEFLの違いです。この2つの試験は、名前が似ていることもあり、どちらがどういう試験なのかでさえも、区別がつかないこともあります。もしくは、TOEICもTOEFLも名前が似ているから、試験も同じようなものだろうとイメージすることでしょう。しかしながら、TOEICとTOEFLは、雲泥の差があるのです。では、TOEFLでは一体どのような試験で、どういうスキルが求められるのでしょうか。 TOEFLは、'Test Of English as a Foreign Language'の略です。つまり、外国語としての英語の試験という意味なのです。この試験は、アメリカの大学に留学した際、大学での授業についていけるだけの英語力をどれだけ持っているかを試すことができます。つまり、単なる英語力というよりは、アカデミックな場所でアカデミックな英語を理解し、活用することができるかが、TOEFLを制するカギになるのです。TOEFLで求められるスキルを獲得するためには、これまでの英語の勉強に加えて、様々なジャンルのアカデミックな知識を増やすことが求められます。そのためには、様々な事象に対して興味関心を持つぐらいの、知的好奇心を兼ね備えていることが、大きなカギとなります。TOEFLは単なる英語力では太刀打ちできないですが、だからこそ勉強のし甲斐があります。
TOEFLもTOEIC同様、4つのパートに分かれています。TOEICとは違い、TOEFLでは4つのセクションを全て受験して初めて公式スコアが出る仕組みになっています。アメリカの大学の講義についていくには、単なるインプットだけではなく、アウトプットのスキルも求められるからです。ではまず、TOEFLの最も基本と言われているセクションであるリスニングの攻略について見てみましょう。 TOEFLのリスニングは、アメリカの大学が舞台となっている問題が多くを占めます。学生同士の何気ない会話から、大学の講義の内容を聴くような問題まで、とにかく大学がテーマになっています。このリスニングセクションでは、アメリカの大学での講義の内容を正確に理解することができるかどうかが試されています。問題形式は、TOEICのようにマークシート式ですが、全ての問題において、正解が1つしかないとは限りません。2つ以上正解がある問題では、全て正解していないと得点となりません。また、ある基準に従って、答えを分類する問題もあります。この問題でも、正解の選択肢を全て選んで正解となります。リスニングとは言えども、本当に侮ることができないのがTOEFLの特徴です。 TOEFLのリスニングに強くなるためには、TOEFL用の教材を使ってアカデミックな語彙を増やしながら、多方面の知識を獲得するのがベストです。初めは苦戦するかもしれませんが、慣れてくれば非常に楽しい英語の勉強になることでしょう。王道はありませんが、やりがいがあります。
TOEFLでは、リスニングと並んで侮れないのが、スピーキングセクションです。TOEFLのスピーキングセクションですが、TOEICSWテストに出てくるようなスピーキングの問題とは全く違います。というのも、TOEICSWテストでは、あくまでも日常生活全般についての題材になりますが、TOEFLのスピーキングでは、あくまでもアカデミックな内容になるからです。では、TOEFLのスピーキングセクション攻略についてお話します。 TOEFLのスピーキングでは、とにかく論理的思考力が大きく関わってきます。タスクの意図を把握することはもちろんのこと、与えられたタスクに対して建設的に意見を構築した上で、堂々と自分の意見を述べることが肝要になります。ただし、これは英検の口頭試験のように、採点官に対して話すわけではなく、ヘッドフォンをつけてパソコンの前で話すシステムです。そのため、アイコンタクトなどは必要ないのですが、意見に論理があることが採点結果を大きく分けるポイントです。発音やイントネーションなどがきちんと身についているのはもちろんですが、とにかく内容を重視されます。実際にアメリカの大学で講義を受けると、教授から意見を求められることが多くあります。そんな時、論理的に答えるかどうかで、講義の成績も左右されることが容易に想像がつくことでしょう。スピーキング力を身に着けるためには、様々な題材に対して自分の意見を持ち、それを英語で発話してみる勉強を繰り返すことが一番です。
TOEFLのリーディング対策をしていると、いかにも英語の勉強をしているという印象を持つことでしょう。というのも、私たちの英語の勉強といえば、読むことに重きを置かれている傾向にあるからです。ただ、これまでのリーディングの勉強法と、TOEFLのリーディング対策のための勉強法とは、全く異なることを頭においておかないといけません。では、TOEFLのリーディングを攻略するための勉強は、どんなことをすれば良いのかについてお話します。 TOEFLのリーディングで出題されるパッセージは、アメリカの大学1年生が受講するようなリベラルアーツ科目で使用するテキストのレベルと考えて良いでしょう。リベラルアーツとは、一般共用課目のことを言うのですが、こう聞いただけで、大したことないと感じるかもしれませんが、決して馬鹿にしてはいけません。というのも、いくら大学1年生向けとは言っても、日本の大学受験の英語で出題されるような内容よりも、はるかにレベルが高いからです。リーディングの問題数は、合計で50問以上に渡ることもあります。読む分量もとにかく多く、速く正確に解いていくことで、高得点につながります。リスニング同様、複数の解答を選択する問題では、完全解答となります。 TOEFLのリーディングの強化のためには、英字新聞のみならず、TOEFL専用のテキストを活用することです。これ以外の勉強法としては、日本語でも良いから、とにかく良書に触れることです。法律でも哲学でも科学でも、色々なジャンルの本を読むことです。
TOEFLの4つのセクションの中でも、英語の勉強に励む学習者を悩ますのが、ライティングセクションです。このセクションでは、単に英語で文章を書ければそれで良いというものではありません。どんなに文章を書けたとしても、あくまでTOEFLで試されているのは、アメリカの大学で通用するだけの英語力だからです。つまり、TOEFLのライティング=アカデミックライティングという結論になるのです。では、TOEFLのライティングの攻略について学んでみましょう。 TOEFLのライティング問題は、大きく分けると2種類あります。1つ目は、ライティングセクションとして単独で出題されるタイプ、もう1つは、リーディングをした上でライティングをするタイプの問題です。いづれのタイプにしても、全てのタスクで英語の論理的思考のルールに基づいてエッセイを作成できるかが問われています。エッセイのテーマは、受験するタイミングによって異なってきますが、たいていの場合は、文系と理系がバランス良く出題されています。というのも、文系だけ、あるいは理系だけとした場合、得手不得手によって得点差が発生するため、公正な採点が出来なくなってしまうからです。そのため、受験者としては、文系とか理系というカテゴリーで学ぶ範囲を定めてしまうのではなく、色々なジャンルに強くなることが求められています。そのため、文系が得意な方も理系のテキストを読んでみることもお勧めします。もちろん、理系の人が文系のテキストを読むことも同様です。TOEFLのライティングは、甘い気持ちでは攻略できませんが、これを攻略できるようになれば、最強の英語力を手に入れたといって良いでしょう。
かつては英語の勉強と聞くと、一部の特別な人だけが行なうものというイメージがありました。その当時は、英語が難しいものと考えられていたことでしょう。しかし、そのような時代は既に終わりを告げ、英語の勉強は誰でも手軽に出来るものになっているのです。今では日本は世界とも簡単につながることができるようになり、短時間のうちに色々な情報が手に入るようになりました。しかし、とは言っても、世界で通用するだけの英語スキルが欲しければ、英語の勉強をコツコツと継続していかないといけないのは、言うまでもありません。また、英語の勉強に並行して、是非とも身に着けておきたいスキルがあります。それは何でしょうか。 それは、母国語である日本語のスキルです。このことを聞くと、「日本語が話せるんだから、それで十分なのでは」と感じるかもしれません。しかし、それでは不十分なのです。というのも、日本語が話せるから日本語のスキルが高いとは言えないからです。どんなにペラペラ喋っても、中身のない話ばかり続けている人が、日本語のスキルが高いと言えるでしょうか。決してそうとは言えないはずです。つまり、中身のない日本語ではなく、知的な日本語を身に着けること、そして、原因と結果が分かるように、話の筋が分かるように筋道を立てて思考することができた上で日本語を操ることができてこそ、真の意味で日本語のスキルが高いと言えるのです。これこそが、グローバル社会で必要な日本語のスキルです。
これまで英語でエッセイを書いたり、大学時代に英語学科や英文学科などに在籍をしていた方なら、気づくことがあります。 それは、英語ではどんなトピックでも、先に結論を述べるという点です。英語の勉強のキャリアの長い方なら、「そんなことは当たり前だ」と感じるかもしれませんが、日本語に慣れている私たちとしては、気をつけないといけないことがあります。ここでは、日本語と英語の論理展開を比較してみましょう。 まず、日本語の場合です。日本語の文章では、いわゆる起承転結というパターンが多用されます。論文などでは別ですが、たいていが起承転結式です。この起承転結ですが、起で問題提起をし、承で具体例や理由を説明し、転で話題転換をし、結で結論を述べます。この起承転結式の論法ですが、最初に細かい内容を説明し、最後に結論を言うことがポイントです。これは、中国の古典である漢文の形式を日本語に当てはめたものであって、そのまま英語の論法に活用できるわけではありません。 一方、英語の論法は、序論、本論、結論となります。序論で結論を言い、本論で具体例や理由を言い、結論で締めるのですが、これが英語スキルを高めるための助けになる論理的思考の方法なのです。実際英語圏の方は、先に結論を簡潔に述べてから、詳細の情報に入る手法を多用しています。この方法なら、相手に判りやすく伝えることができるし、論理的思考力を兼ね備えた人という印象を与えられます。しかし、これがないと、どんなに英語スキルが高くても、高い評価をされません。
グローバル社会における英語の勉強は、単に机にかじりついての勉強ではなく、他者とのコミュニケーションを取ることを前提に進めていかなければいけません。どんなにピアノの楽譜を暗記してもピアノが弾けるようにはならないように、英語も頭だけではなく体全体で勉強をしていくことが求められるのです。では、コミュニケーションとして使える英語の勉強とは、一体どういうものでしょうか。 コミュニケーションで大切なことは、まず、相手を受け入れることです。これができて初めて自分の意見を相手に伝えることができます。相手を受け入れるとは、単に相手の言っていることに対してうなづくということではありません。違いを認めた上で、相手を理解し、その上で自己主張をしていくことが、真の意味でのコミュニケーションなのです。相手を受け入れてあげると、相手からすれば、非常に嬉しく感じます。間違っても、相手の言ったことを否定してはいけません。 次に、間違いを恐れずに発話をすることです。日本の英語教育では、間違った分だけ減点するという減点方式での評価でした。そのため、間違いを恐れてしまい、結局は自分の言いたいことが何も言えずに終わってしまうという残念な結果で終わってしまうこともあるのです。しかし、それではあまりにももったいないと言わざるを得ません。合っているか間違っているかなんて、言ってみないと分からないのですから、まずは発話することが、コミュニケーションでは大切なのです。