日野自動車はロシアのトラック市場でのシェア拡大を目指し、極寒にも耐えるトラックの開発を進めている。気温が氷点下50度にも下がるロシア極東マガダン州で、1月下旬から試験走行を実施。集めたデータを基に2015年ごろから”極寒仕様”トラックの販売を始める計画だ。同社関係者は「最悪の状況でどこまで走れるかを見るのが目的。エンジンのかかりが良くても、動かない部分が出ることもあり、問題点を発見できる」と試験の意義を強調した。試験に使うのは小型、中型、大型のトラック計3台。フロントガラスを二重にし、燃料タンクからエンジンにつながるパイプを断熱材で保護、車内に特別な暖房装置を設置するなどの対策を施し、日本から船で運んだ。同社によると、昨年のロシアの新車トラック販売台数は推定11万台程度。大手カマズなど国内メーカーが約6割のシェアを占める。
