消費者金融という言葉は、

90年代になって

言われ始めた言葉です。

それ以前には、

同じ業界や同じ業務を指す言葉として

「サラリーマン金融」

がありました。

しかしバブル崩壊以降の強硬な取りたてや、

過剰な貸付を原因として、

その名前に対するイメージが

急・悪化しましたので、

この「サラリーマン金融」にかわって

「消費者金融」という言葉が

流布されるに至ったのです。

しかし「サラリーマン金融」であろうと

「消費者金融」であろうと、

その字面を見れば、

行おうとしている内容が

同じであることがわかります。

「サラリーマン」は給与を得ている人です。

そして、「消費者」は物を買う人です。

ポイントは、いずれも取引の相手が

「個人のみ」

であるということですね。

サラリーマン金融も消費者金融も、

個人に対する金融業務、

すなわち、融資をおこなっている

業者のことを指します。

銀行や信用金庫なども

個人向け融資を業務のうちに含んでいますが、

銀行、信用金庫の業務範囲は

それにとどまらないということは

皆さんもご存知の通りです。

企業への融資や、

国債の購入など、

その業務は多様です。

さらに消費者金融の業務は、

購入対象が決まっているローンとも

異なっています。

この種のローンでは、

業者はその購入商品の販売店に対して

お金を支払うことになるので、

取引対象が個人「のみ」ではなくなってしまいます。

このような業務は、

消費者金融の業務には含まれません。

一方、サラリーマン金融や消費者金融

と呼ばれる業者の業務は、

基本的には

「個人への融資のみ」

ということになっています。

その点を強調するがゆえに

「サラリーマン金融」「消費者金融」

という呼び方が適用されています。

ここから派生して、

金融機関の収益情報を調べ上げる

統計調査などでは、

銀行、信用金庫における

個人融資業務のことを、

「消費者金融業務」と呼ぶことがあります。